古き良き時代を色濃く残す町、喜連川で生まれた温泉パン
栃木県喜連川町・・・「きつれがわまち」と読むこの町は、古くは穂積高畑や下河土北の内大地に出土した石斧や石小刀、土器によって一万年もの昔に遡ることができます。
しかし最も印象的なのは平安末期から江戸時代開幕直前まで四百年もの長い間この地を治めていた塩谷氏が築いた大蔵(倉ヶ崎)城の名残りであるお丸山公園や桜並木、奥州街道等でしょう。
お丸山公園の山頂にはスカイタワーといわれる展望台がシャトルエレベーターで結ばれ、近代的な設備も見られますが、喜連川町全体には往時の様子が色濃く残っています。
また塩谷氏の後を受けた喜連川氏十代目の熙氏公時代につくられた御用掘の水路が、現在も宿場町の風情をたたえた町並みに趣を添えています。
喜連川町は栃木県の北東部に位置し、荒川・内川・江川・岩川の四つの河川が南北に流れて生まれた河岸段丘に発達したため、 様々な農業はもちろん、アユやウグイなど魚の種類も豊富な釣りの名所として知られています。
近年、喜連川町をさらに有名にしたのが「温泉」です。昭和56年11月8日湧き出た良質の温泉により、露天風呂をはじめとして多くの温泉浴場が誕生しました。
この温泉発見を記念して命名されたのが「温泉パン」。
以来、喜連川町温泉同様県内に留まらず多くの人に永く親しまれています。
喜連川。この豊かな自然と風情ある町並、そしてくつろぎの湯と温泉パン・・・なつかしく記憶の中に息づく町です。